DOUBLE PRETENDERS7 自選と偽装を作るうえで考えていたこと

概要

p氏主催のダブル譜面偽装企画(DOUBLE PRETENDERS)の第七回が先日開催されました。

次回も参加意思はあるため、自選譜面の拘りや作者予想で考えていたことを振り返ろうと思います。

 

参加にあたって

企画自体は2020年頃から発足されていましたが、自身の作譜経験に乏しいことを理由に 参加意思を表明できずにいました。

レギュラー陣は過去企画による経験や知見を相当持ち合わせている歴戦の猛者状態な訳であって、そこに自分が突如参戦しても上手くやれるビジョンが見えなかったからです。

上記の内容をざっくりと呟いたら、p氏とQ氏、A氏より声がかかり、「いけるいける論法」によりイイ感じに丸め込まれ、気持ちが参加の方向へと向かいつつありました。

A氏の「きっと大丈夫です」に相当背中を押されたところはあると思います。3/50

第七回の曲目達 THE MANの圧が強い



 

 

自選曲:DADDY MULK-Groove Remix-

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選曲理由

相当思い入れがある曲のremixなので

人生で初めて触った音ゲーがCSの太鼓の達人五代目でDADDY MULKの原曲が収録されていました。今から18年以上前の発売なので自分が小学生入学したあたりに触れた曲になります。友達の家で触るくらいだったのに強烈に頭にインプットされていますね、なんて曲だ。ちなみにニンジャウォーリアーズ原作は触ったことないです。

後に触れますが、三味線地帯の譜面構成に大きく関わってきます。

自分の音ゲー遷移が

太鼓→ミューガン→指→DDR

 

の順で、前2つにDADDY MULKが収録されており、特にミューガンの1P譜面はフルコンまでやり込んだ記憶があります。

 

ミューガンの2人プレイ譜面はかなり特殊で、選べる曲・譜面は全て太鼓の双打・弐寺DPみたいに1P2Pで別フレーズを撃たせる構成になっています。

1人で1P2Pの二丁拳銃としても無理なくプレイできる配慮もされています。

 

譜面作成の労力がかかるからなのか、2人プレイだと高難易度譜面が存在しない曲や、そもそも譜面がゼロで遊べない曲が存在します。なんで。

下の動画のサビ(1:06~)がミューガン2人プレイの構成紹介として分かりやすいと思います。

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肝心のDADDY MULKですが

  • 1人モードVHはLv.29/32

三味線地帯の疾走感が堪らないですね。

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  • 2人モードHはLv.16/31

虚無

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1PVHの譜面の疾走感を上手く落とし込めれなかったのかぁと当時から消化不良感を抱いていました。いやホンマ何これ。

 

  • 三味線生演奏

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この生演奏動画の500再生は自身だと思います。

1990年のZUNTATA公式ライブだそうです。余裕で生まれてない。

3:21~からは本物の三味線奏者を招いての激ヤバ映像なんですが、観客の盛り上がり方が尋常じゃないんですよね、映像をよく見ると3:00頃にステージ横から奏者が現れていますが、既に観客のボルテージは高まっていることが歓声より伺えます。

 

 

DADDY MULKは三味線地帯が譜面の出来に直結すると自身は考えていたので、

  1. 疾走感
  2. やり切り感
  3. ライブ感

をコンセプトとして作譜しました。三味線以外は今回が初参加ということで、自己紹介チックに作譜しました。9割5分手癖です。

 

ちなみに原曲ではなくグルコス版にした理由ですが、参加者の呟きを検索したところ、既に原曲でDX13が作られていたことが判明したためです。

偽装者がもしDX13の存在を知っている人に当たったらと思うと、確実に予想等に響くと考えたためです。ここは企画の趣旨に重きを置きました。コチラ側もSpotify再生トップになる程聴いているくらいには好きです。

譜面

SAMURAI DH12

開幕①:既に音楽性の違いで解散していますね。

ここに譜面を置かなかったのは1歩目が唐突になることを防ぐのと、DDR的な観点で、開幕はジャケ絵と「READY」の表示をさせたかったのが理由となります。

開幕②:1歩目

音ガン無視の理由は、音合わせで満足いく譜面が作れなかったからです。表現力不足。5回くらい作り直しています。

#8~10:手癖ゾーン

内向きの上下地団駄は個人的に好みなので採用しています。踏みやすさでは外向きなんでしょうけど。上下地団駄後は左足がバネ的に若干浮くと思うので直後の配置で左に移動させています。自分で思う癖として、渡りは基本身体の向きは変えずにその後片側配置で身体の向きを変える傾向にあると考えています。ありきたりですね…。

#12:無音の16分

このBPM帯だと、主旋律に合わせた結果無音パートが生まれて暇になるよりは動かしたいっていう欲求があります。180↑になると置かないと思いますが。後は原曲にはスネアが鳴っているので単純に違和感。この箇所に関してはt氏が触れていました。緩いBPM帯であれば基本動かしたいんです。

#17~18:個人的にお気に入りの配置(赤:R)

6パネ関係は中央を向く配置が好きです。4の青FA有無の違いですが、46同時を踏むにあたって、次の67同時を意識するために左足を蹴り上げる必要があると思い、1回目の4はFAで左足の体重のかけ方に意識を向くようにしています。そして67同時は右向きですがその後の渡りのために同時を踏んですぐに左向きに入れ替え、渡らせる配置です。スイッチの亜種?人によっては8を左足入りと思うかもしれませんがこのBPM帯だったら自分は置きます。考察で触れられているA氏配置はここのこと?

#21~24:音楽性の違い解散ゾーン

実際自分が踏むと想定した場合縦連でグレる未来が視えるので譜面で調子を取るように裏に矢印を追加しています。

#25~28:ダディディダ

この地帯は譜面案が2つありました ◎:同時 ●:単 -:譜面無

  1. ◎●●◎/●●◎●/●◎●●/◎●◎●
  2. ◎- ●◎/- ●◎-/ ●◎-●/ ◎-◎-

1は掛け声に合わせた自然な型

今回はこちらを採用しています。多分偽装者も1をベースとした型にすると思ったので。

 

2はシンコペーションを意識した曲の調子を取った型

テンションとしては個人的にかなりぶち上がりますが、ちょっとずるいかなと思ったので今回は見送り。次回があれば高確率で2の型になると思います。

#30:自己紹介

似た配置を偽装

側に置いたけど考察には活かされなかった。主催にはバレたけど。

自分なりの親切心ですが、同時後にどちらでもない単配置が来る場合、片側FAで誘導させるようにしています。FAも短いし重心を留めておくって認識にならないと思ったけどA氏との通話ではそうでもないっぽい、理の外の存在?

#33:片足ゾーン

これはさっきのライブ映像の3:00~の三味線奏者の檀上入りを表現しています。観客としては「三味線生演奏マジ!?」的な心境になっていると思いますが、生演奏へのフラグ、匂わせって奴です。まだスポットライトは当たっていない。

#35:三味線ゾーン1

ワープとスタッター、マインで完全に三味線奏者にスポットライトが当たりメインになったことを表現しています。

#35~37:三味線ゾーン2

開幕の三味線を拾っていないのは観客が三味線生演奏の現実を受け止めれていないことも表現しています。4分の単矢印はボルテージを上げるための要素です。この辺で観客は絶頂していると思います。ここからミューガンスタートです。

#38~41:ライブ要素をミューガンに取り入れた地帯

三味線奏者と裏方を交互に入れ替えています。

#42~44:人間三味線地帯(FA:R)

第一の盛り上がり、曲としてはこの箇所が一番好きなまである。

プレイヤーは歯を食いしばらせながら気合で左足を動かすことで観客を盛り上げる音を捻り出すことができるのです。t氏の考察で触れられましたが、2枚抜き、空打ち全部楽しいと思います。2枚抜きに関しては結果的にそうなっただけであって偶然の産物です。

#45~56:手癖全開

一切手直し加えていないです。ちょくちょくマインが完全に消えますが、そこは1P2Pが完全に譜面が同期していることを意味しています。弐寺DPでいうDB配置。ちょくちょく同期させることでパートが分かれた際のメリハリを持たせるようにしています。

#57~58:疾走感地帯

ここはミューガン1PVH29をベース2人用譜面を思い描いていた譜面を表現しています。アシトラCDPは参考にしていないです。曲としてはこの辺が最高潮なので演奏感重視です。

#59:三味線地帯ラスト

滝の前半は、三味線が1拍ごとに下っているので、身体の向きを入れ替えることで弾き直しを表現しています。滝のラストを1245「67」にすることで『決まる』と思い、三味線奏者のラストを飾るふさわしい配置になればと考えました。その手前の1P配置はラストの為に地団駄を崩して配置しています。124567に関してはk氏の考察でも触れられていましたが、恒常的に使うことはなく、キメ箇所で置くと思います。

#64:主旋律1回目 パラダーティX配置

自分の譜面ではちょくちょくこの配置を使用しています。主旋律が3/2/2で区切られるため、この配置と相性が良いと思い、採用しています。偽装では開幕の旋律で置かれていました。使用箇所は違えど、お互い配置できたので嬉しく思います。

#66~69:主旋律2回目

曲の後半は主旋律が繰り返されるため、毎回音取りや配置を変えるようにしています。

直前でパラダーティX配置を使用したので、キツイ配置を唐突に一回だけ置くのは微妙に感じたので、譜面全体のバランスを取る目的で8分配置を置きました。

FAは消し忘れです。最初は別配置だったので…。偽装側は偽装側でFAの長さミスってて3枚配置になったりと、このフレーズは魔の地帯ですね。

#69~73:主旋律3回目

3回目の前半は、曲に合わせるのは最低条件に、難解な配置を置いてみました。偶然の産物系なのと、この曲以外で置くことは今後ないと思います。後半は手癖です。ラストに向けて16分を増やすのはよくやる手法です。

#74~78:主旋律4回目

簡易化版やってみようDX12

外側捻りを意図的に取り込んでいます。16分滝の渡り切らない感じは手癖が滲み出ていると思います。FAを長めにしているのは雰囲気が出るからです。これはChronoxiaDX11でも同様のことをしています。

#79~80:ラスト

20秒で置きました。

 

これまでの作譜数が圧倒的に少なく、情報提供量もその分不足している状態で本人当てをさせるのは正直申し訳なかったです。自分なりに考えてみると

  1. 同時の片側がFA     例)やってみようDX12
  2. 曲の長音でのFAが長い  例)ChronoxiaDX11

ぐらいしか思い浮かばなかったです。渡り切らない配置の曲って何があったかなぁ。

 

結果発表の通話の際にクローズ配置を多用していると指摘があり、偽装側はそれを多用することで本人らしさを表現していたようです。洞察力に敵わず本人率が1/8という結果になりました。完敗です。

偽装者当て

#66:例の配置

ここの3枚配置に集約されていると考えました。というのも、ChronoxiaDX11では開幕謎同時や非交互といった初歩的なミスをやらかしていることや素の自分を知っている人でないと意図的にこの配置は置かないだろうと思い、普段より交流している誰かと判断。また全体的にかなり無難に纏まった構成のため、堅実な人に焦点を定め、s氏と判断。

また、s氏は考察にてSAMURAI DH12側を「本人はマイン装飾やワープ使わないイメージ」とコメント。しかしs氏はやってみようDX12のあまりの難易度ガバさ故に「ABSOLUTELY 15」と引用RTを残している。やってみようDX12は開幕よりマイン、ワープを用いているため、使わないというコメントはおかしいと判断。同様の考察をt氏もされていた。

 

予想:s氏

結果:O氏

 

負けました。

s氏は素で忘れていたらしい。でも修正をしなかった、狂人枠か?

 

偽装曲:Gamble Rumble-feat.MOTSU(O氏)

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偽装はO氏のGamble Rumbleが当たりました。女性ボーカル版はイニD好きの知人経由で聴いたことはありましたが、男性版は初耳でした。割と最近なんですねこれ。偽装が決まる前に、参加曲は全てフル尺で聴くようにしていました。理由は曲カットで残されたフレーズに強い意志が込められていると考えたためです。

カットされた曲を聴いていると、なんか聴いたことのあるフレーズがありました。それはTwilightZoneだった訳ですが、MAX世代でもなく、曲名を探すとこから始めました。だってわざわざ残しているんですよ。

なんとなくMAXシリーズだろうと決め打ちをして削除曲をひたすらにつべで探しました。

www.youtube.com

見つかりました。

O氏の偽装を作るにあたって当然ですが譜面傾向を知る必要がありました。主催より幾つか参考資料も頂きつつ、下記2件の考察記事を相当参考しました。この場を借りてお礼申し上げます。

kaiyuki.hatenablog.com

 

paraphrohn.hateblo.jp

  • 譜面は引用
  • 体重移動はゆるやかに
  • 細かい音取りはある程度8分に丸める
  • 同時はアクセントメインだけどちょくちょく通常使用する
  • ある程度露骨な決め(ボックス、スタッターギミック)

この辺りは過去譜面より

O氏がわざわざTwilightZoneを残している点、何となくイニDに思い入れがあると決め打ちをし、呟きより情報収集を図りました。ストーカーではないですが誤ふぁぼには相当気をつけました。

  • Gamble Rumbleは正統派譜面にする   2018.6
  • Gabmle Rumbleは9で作ったことはある   2019.5
  • MAXのDP神譜面はTwilightZone             2013.6
  • 右脚をブン回すボックスが得意     2017.11

BPM150のTwilightZoneは9の範疇ではないため、10として作譜(前回が9なら今回は10にするかもしれないと判断)

Gamble Rumble復活なのでめでたい

イニD系の呟きは少ないため、原作要素は無し

ボックスは右脚を動くようにする

以上の要素で作譜しました。

譜面

Rumble DH10

 

#2:開幕

312スタートは本人なら置きそうという根拠のない判断 

#8:捻り体制からの正面に戻す配置

ここは無敵Momentを参考にしました。

#16~18:やらかしポイント

58後の入足は直前が右だから左になるのが基本なハズ、蟹渡りも本人は置かないかもと思ったが曲調的にどうしても置きたかった。ボックス外回しは気持ちいいと思ったため配置。

#21:露骨なボックス

声に合わせての配置、上から捻って戻すことで気持ちいいと判断

実はそうでもないらしい、自分の知見不足

#24~26:サビ前の決め

257の鋭角スラッシュからのFAとマインでサビ前の昂ぶりを表現、その後の16分はTwilightZoneの存在による高難易度要素として配置。

#35~#38:スイッチでも片足処理でも踏めるやつ

中央交差になるのがミソ

#42~46:TwilightZone①

直前を左向きに固定してからの無理やりな導入にすることでTwilightZone限界マンを表現。t氏が考察で触れていました。凄い。

配置はミラーをベース。

#47~#50:TwilightZone②

基本はミラーベースだけどラストの左向き引き階段は本家と同じ。

この手法によりどうしてもラストは同様にしたいという強い拘りを表現すること可能となりTwilightZone限界マン対決を制することができる。

#67~71:ハイパー六本木地帯

TwilightZoneによる高難易度化に合わせた配置、やりすぎな気もしたが、O氏の圧倒的体幹なら踏めるだろうという考えでした。

#73~74:締めの半回転

O氏の過去譜面で背面に属する譜面は見受けられなかったが、Gamble Rumble復活にふさわしい配置を考えた際、ありなんじゃないかという結論に至り配置。主催に突っ込まれた。

#75~#82

イントロのミラー配置。

 

 

 

細かい配置・重心移動の考えを本人に似せるのは今の自分には厳しいと判断した。TwilightZone限界マン・Gamble Rumble復活のめでたさの雰囲気を重視した、決めるとこは決める構成にしたのは別アプローチとして企画に沿っていると思う。

全体の雰囲気を偽装したってわけです。

 

本人がTwilightZone置いていないのは相当驚いたが、「過去の9で置いた」「16分縦連は難しすぎるため却下」発言により納得した。

結果として8/9で偽装に成功したが、本人がTwilightZoneを置かなかったことに足元を救われた感が高いため、精進したいと思える偽装企画であった。何故かs氏に偽装を当てられた、狂人枠じゃん。

 

最後に

初めての参加でしたが自分なりのアプローチも見い出すことで偽装を作成することができました。今後は細かい手癖、配置を研究して更に尖った解釈を持った拗らせ譜面を作れるように努力します。

主催のp氏、本当にありがとうございました。次回も参加します。

余力があれば始まりの星についての記事も書きたいと思っています。拳。